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Here comes the sun [poem]

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 やうこうきたり            ジョージ・ハリスン

陽光来たり
陽光来たり
よきかな

我ぎ妹子よ
去年の冬のいと長くわびしく寒きこと
我ぎ妹子よ
長き年月陽の隠れていたるごとし

陽光来たり
陽光来たり
よきかな

我ぎ妹子よ
人々の再び微笑むこと
長き年月陽の隠れていたるごとし

陽光来たり
陽光来たり
よきかな

陽光 やうこう 陽光 来たり

我ぎ妹子よ
氷のいと緩やかに融けていく想い
長き年月陽の隠れていたるごとし

陽光来たり
陽光来たり
よきかな

(クラプトンが庵にて詠める)

もっと教養があれば漢文訓読体、または漢文で書きたかった。
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コメント 5

四童

楽しく拝見しました。他国言語で書かれた韻文の翻訳はほんとに難しいですよね。この曲の場合、原詩が古格を守っているわけではないので、漢語や万葉語で固めなくてもいいのではないかとも思います。発想の片隅に「冬来たりなば春遠からじ」があったのかも知れませんが…。漣健児さん風に音訳するのも面白いかも。hereに「日」を当てたり、sunに「燦々と」を当てたりして、
Sun,sun,sun
Here it comes
だったら

さんさんとひなた

みたいな感じで。




by 四童 (2009-04-04 12:09) 

herosia

さすが俳人ですなあ。でも「燦々」だと美空ひばりがビートルズのカバーをした感じ。俳句の言語って基本的にモダンなんですねえ。学校教育の結果の古文って漢文から奥の細道までごっちゃになるのがよくわかる。高校で蒲原有明(薄田泣菫?)の「ああわれやまとにしあらましかば」って文法的にはおかしいって現国の先生が言っていたけど、ウケれば何でもあり、というのはジャズも同じか。
by herosia (2009-04-04 21:01) 

四童

すごくさかのぼっちゃうと、連歌と俳諧の違いというのは後者が漢語とか俗語とかをお構いなしに取り入れている点であって、つまり俳句はその前身の俳諧からして基本的にモダンなのです。
「ああ大和にしあらましかば」は薄田泣菫ですね。あの時期の明治の人はすごいです。どうして日本には西洋の詩に相当するものがないのだ、といって七五調やら万葉語やらを駆使してジャンルを開拓してしまったのですから。
by 四童 (2009-04-04 22:12) 

herosia

今おもえばこの訳のねらっている線はまさに泣菫、有明ですね。高校の頃「何でも暗唱」というのが仲間で流行って、「平家」の宇治川の先陣争いから「ああ大和・・」まで何でもむやみに覚えておもしろがっていたので、「名こそあれ葉広菩提樹・・」とかぼーっとしていると口にのぼるんですな。My favorite thingsのソロまで暗唱しておったのはぼくだけでしたケド。ところで伊勢物語の東下りの「あれなむ都鳥」というところで、みんな都恋しさに大泣きして「かれいいほとびにけり」というくだりりがあるのですが、この「ほとび」という動詞は女性器の名称と何らかの共通の語源があると睨んでいたのですが、古文の教師には質問できませんでした。どうなんでしょうか。
by herosia (2009-04-04 23:00) 

四童

My favorite thingsのソロはいざ知らず、セントトーマスのソロを暗誦している人には何人も出会ったことがあります。「ほとび」、どうなんでしょうね。それにしても、動詞を連用形で表記して語源に強い関心を抱くあたり、岩波古語辞典の影響を大いに感じます。
by 四童 (2009-04-05 00:04) 

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