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Selmer Soprano sax Model26 続き [sax]

 わたしってすごいんです。強くくわえたり、弱くくわえたり。深くくわえたり,
浅くくわえたり。固くしたり柔らかくしたり。ぬらしたり乾かしたり。ついにはちょん切っちゃったり。なんせ相手はは84歳のおじいちゃま。みかけは立派で、まっすぐで黒光りさえしているのに、音程が全然とれなくて。それでとことん研究しちゃいました。
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 こういう文体に郷愁を覚える世代もおそらく氾濫するネットイメージのなかで堕落しているに違いない。中年よ、コルトレーンを聴け。エルヴィンに果てろ!
 で何の話かというとソプラノサックス Selmer Sopranosax Model26の続きである。

ついにシャンクを切られたり削られたS80たち。右はカット前
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 S80のC☆、を試してみると結構いける。どうもシャンクというよりはマウスピースの構造に要因がありそうである。チェンバーは狭い方が音程が安定するようだ。しかしとりあえず当初の方針どおりシャンクは切っちゃう。結果は反応がよくなり、音色が好ましくなり歯切れもよくなるが、音程に関してはさほど変化はない。そのうちにS80,Eも入ったのでそのまま吹いてみるとなかなかいい。このあたりは以前マークⅥでもお試し済みだがこんなによくなかった。つまりこのModel26はこういったクラシック、吹奏楽御用達のMPでもかなりはじけたいい音がするのだ。音程はやはりC☆☆やC☆にくらべるとやや荒れる。でも同じところ(ポイント)をねらうと決して無理ではない。つかえる。でもシャンクは切っちゃった。
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 次に登場したのはSelmer S90.170とVandren S27である。S90(須川某の選定プレートが貼ってあった)は久々に吹いたがヴァンドレンは初めてである。もっともクラの5RVは持っているけど。これがなかなかいい。完全にクラシックでしか使われない奴らであるが、Model26で吹くとショーターサウンドである。ちょうどネイティブダンサーの頃のね。当時はマークⅥとリンクスラントだと思うけど。この子たちはシャンク切りは免れた。どう考えてもそのままメインとしていけそうなので。
 ここで前にあきらめたソロイストとメタルも試してみたのだが、なんと使えるではないか。もちろん力んで噛みしめると2オクターブ目の音程は上がりにあがる。でもダークな音色の部分でコントロールすると音程はキープできる。C#とDの音程もどうにかとれるポイントがある。
 どうも私の体の方が変わってしまったようだ。「気がついたら私が調教されちゃっていたんです」
結論が出た。
・ラージチェンバーのMPはコントロールが難しい。
・クラシック用のチェンバーをもつMPでも音色は十分ダーク。
・無理なく使えるリードであまり噛まないでリードを曲げずに吹く。
・かといって極端なファットリップスやダブルは無理なので、サーボをかけるようにリードをサポートするのがよい。
・あまり小細工せずに口の容積を十分にとり、正しい呼吸法でたっぷり吹く。
というところか。結局クラシックで言うような正しい吹き方で攻めていけば体の方が順応するようである。それにしてもこの楽器は楽しい。発音に関してはマークⅥより吹いていてストレスがない。しかも価格相場はⅥの半分程度である(ただしイシモリの戸井田さんのフルオーバーホールが必須だけれど)。とても初心者には勧められないが、本来のサックスという物があるとすればこの楽器に近いのだろう。マークⅥ、SA80と車で言うとオートマのような機能は進化したのだが、失ったものも多いのだろう。
 自分のバンドが最近ないので昨日、友人のライブに乱入し、Model26は無事バンドデビューしたのだが、音程の苦情はなく、上品にして切れ味がいいとなかなか評判であった。ソプラノの可能性を見いだした気がする。そのうち音源をアップするので聴いてください。
おしまい

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